2015年9月25日金曜日

コロシアムを暴け・下準備編 /「FANKS the LIVE 2」を暴け!☆ 中編

ポコ太です。
今回は語るべきことがギッシリあるので、前置きなく始めます。

前回のエントリーをお読みいただいていることを前提としているので、
まだの方はこちらからお読みください。




また参考資料として、ARENA TOUR
KISS JAPAN DANCING DYNA-MIX(以下、KDD)全13公演の日程を書いておきます。

・ツアーの開始が、東京代々木体育館3公演であること
・広島公演がツアー最終盤であること
をご確認ください。

1988年(2月26日 Kiss Japan Tour 終了)

3月14日 国立代々木競技場第一体育館
3月15日 国立代々木競技場第一体育館
3月16日 国立代々木競技場第一体育館
3月19日 名古屋市総合体育館レインボーホール
3月20日 名古屋市総合体育館レインボーホール
3月23日 新潟市体育館
3月24日 新潟市体育館
3月26日 仙台市体育館
3月29日 大阪城ホール
3月31日 大阪城ホール
4月2日 福岡国際センター
4月4日 広島サンプラザホール
4月6日 神戸ワールド記念ホール







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前回では、このライブ映像におけるテイク違いを
バンダナやアクセサリーなどを目印にA・B、2つのタイプに分けた。

今回はまず、本題に入る前に
タイプAが代々木公演のものであること
を確認しておこう。

キーとなるのは、前回の最後に少し触れたが、
舞台上手側に設置された独特の大型カメラである。


この大型カメラは、タイプAの特徴である、
サポートメンバーがバンダナを着けている映像と同一画面中に写っている。
(この手の細かい部分は本来、静止画より動画の方が分かりやすい)

























逆にタイプBの映像には写っていない。

よって、サポートメンバーや宇都宮隆のアクセサリーが確認できない映像でも、
このカメラが写っていればタイプA と判断できる。




その上でこの画像の特徴的な天井の形を見れば、
この大型カメラが設置してあるのが、代々木体育館であることは明白だ。























よって、タイプAが東京代々木公演であることが確認できる。







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さて問題はここからだ。
前回のエントリでは、このDVDに3種類の映像がなければおかしいと書いた。

1)eZで放送された映像には代々木と広島の映像が使われていることが明記されている。
2)このDVDには3月15日収録とクレジットされている。
3)しかし、よく見ると3月16日の映像も混ざっている。

つまり本来なら、このDVDから
広島+代々木2日目+代々木3日目の3種類の映像が見つからなければならない。


広島についてはタイプBであることはすでに述べた。
(広島は元々1公演しか行われていない)

ということは
タイプAの中に2日分の映像が混ざっている
ことになる。







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とりあえず 1)と3)について説明しておく。
1)に関しては画像の通りである。





























次に3)であるが、これは少々説明が長くなる。

ここでは別の検証材料を引っ張り出してくる。
このDVDの元となったビデオ「FANKS the LIVE」シリーズが発売された1989年当時、
シリーズ全3巻をまとめて予約すると抽選でプレゼントされた、
4本目の映像作品「FANKS the LIVE 4」

これはシリーズ3作品からそれぞれ1曲ずつ、アウトテイクを収録したものだ。
本エントリーの主役「FANKS the LIVE 2」からは
ライブ後半で演奏された「All-Right All-Night」が収録されている。


そしてもう一つ。
このツアー、KDDでの演奏が収録されたCD「TMN GROOVE GEAR 1」である。
このCDに「All-Right All-Night」が収録されている。


そして何より重要なのは、この「TMN GROOVE GEAR 1」、
「All-Right All-Night」を含むKDDの音源に関しては、
ライナーノーツに 3月16日収録とはっきり書かれている。

つまりこの音源とビデオの演奏の映像がぴったりと合っているカットがあれば、
それは3月16日の映像ということになるわけだ。






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まず、この音源の特徴的なところを探そう。

1番最初に気づくのは、歌詞を間違えている ことだ。
1番のサビで、本来なら ♪〜 悲しみと傷みと苦しみと憎しみ と歌うべきところを
♪〜 きっと今夜君ならば間違いと言えるさ と歌っている。

もう1点は、小室哲哉のシンセソロ部分。
このフレーズ自体も足がかりになるが、
3分59秒の部分でリズムが前のめりになってしまっている。

とりあえずこの2点を頭に置いて「FANKS the LIVE 4」を見てみる。




先にシンセソロの方を確認するが、フレーズが完全に同一なのは当然として、
モジュレーションやピッチベンドをかけるタイミング、量も一致している。
さらに該当部分の映像見るとその瞬間、小室哲哉がジャンプしている。
それでリズムがヨレてしまったのだ。



次に歌詞間違いの方を見てみよう。
映像では問題の箇所だけカットが変わる。それがこの画像だ。

























後ろから撮っているので、はっきりと判りづらいが、
♪〜 きっと今夜君ならば間違いと言えるさ と歌っているように見える。
逆に『♪〜 悲しみと傷みと~ と歌っているのだ』と思い込んで見てみたが、
やはり映像の口元とズレてしまう。



この他にも、例えばエンディングにてそれぞれがフリーに演奏するところでの
松本孝弘のギターフレーズも一致する。





この3点を合わせてみれば、この映像の音とCDの音源は同じテイクが元となっている

CDのクレジットを信用するなら、
この音とぴったり合っている3つのカット及びシーンは、
3月16日の映像ということになる だろう。






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もうひとつ。
先ほどから『代々木内に2種類の映像』と連呼しているが、
代々木は三日間連続公演であったため、
クレジットされていないだけで "3種類目の映像” があってもおかしくは無い。

一応、初日である3月14日の映像が混じっていないことを確認しておく。



まず初日とそれ以外の公演では、大きな違いとして、
初日のみ「Dragon the Festival」が演奏されていない。
しかしこのDVDの最後に収録されているダイジェスト映像見ると、
かなりの割合で(代々木・広島、両方とも)
「Dragon the Festival」の映像が収録されている。

      「Dragon the Festival」上:代々木公演 下:広島公演


















































また初日のみ、ライヴ前半の「Resistance」と後半の「Nervous」の
曲順が入れ替わっていたそうだ。
このDVDに収録されている「Resistance」は宇都宮隆の衣装を見れば、
ライブ前半の演奏であることがわかる。
よって初日の映像では無い。




さらにこれは決定的だが、初日は宇都宮隆の衣装が違った。
この衣装の映像はDVD中、どこにも収録されていない。


























以上のことから、このDVDには初日の映像は含まれておらず、
そもそも収録自体、行われていない可能性が高い。
(テレビ局の取材カメラは入っていたようだが)







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というわけで、ここまでやったうえで、
ようやく本題の "もう一つの代々木映像” を探す旅 に出る。


とりあえず何度見ても、タイプA・Bのような明確な違いは見つからない。
そこでバンダナのような "アイテムを見つける" ことは諦め、
カットの繋がりに不自然な点がないかを探すことにした。

同じ タイプA同士でカットが繋がっていない部分 があれば、
それは別テイク ということになる。


ところがこの手法、最初から大きな障壁が立ちはだかった。
このDVD。
カットの繋がりが7割から8割方、タイプA → B → A → B ~ となっているのだ。
これではタイプA同士の別テイクを探ることができない。

とにかくAの別テイク(タイプA’ とする)が 存在することを信じて、
ただ、ただ、無心に映像を見続ける。





               …で、だ。諸君。





とりあえず結論から言うとタイプA'は確かに存在した。
しかしだ。
ポコ太が自信を持ってこれがタイプA'と言えるのは、このワンカットのみ。
















こんな遠景のワンカットから、
どうやって日付を割り出すというのか…。

正直、暗たんたる気持ちになったのだが、
とりあえず今回はこれが別テイクであるということを説明しておこう。

ちなみに疑わしいというレベルでは他にも数カットあるのだが、
自信を持って断言するには至らない。
これは次回までの研究課題とする。






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では説明。
このカットは、1曲目「Be Together」の最後のサビに入ったところだ。
順を追って見ていこう。

この部分のカット割りは

1)最後のサビに向け、舞台後方にいた宇都宮隆が前方に飛び出してくる
2)その正面からのアップ
3)問題の遠景画像
4)再び正面からのアップ

という流れになっている。





まずカット1)の画像には奥に大型カメラが映り込んでおり、
代々木の映像であることが分かる。画像:参照)

このカットの最後で宇都宮隆が画面からはみ出してしまい、画像:参照)
2)との繋がりを確定させることは厳しいが、
宇都宮隆のステップのリズム、歩幅等から繋がっていると判断した。
(木根尚登については決められたステップを踏んでいるのと、
 あまり特徴的な動きがないので判断材料としにくい)




















































次にカット2)
宇都宮隆の首にアクセサリはかかっていない。画像:参照)
引き続き、代々木の映像である。

このカット2)の最後で宇都宮隆は左腕を高く掲げ、客席から見て左側を指差す。
画像:参照)

ここでカット3)に切り替わる。





















































カット3)
遠景なので非常に分かりづらいが、よく目を凝らして見ると、
切り替わった時点では宇都宮隆の左腕は下におりている。画像:参照)
そしてそこから正面、ないしは客席から見て右側に手を差し出す。画像:参照)

これは画像では伝わらないと思うので、
ぜひご家庭でDVDをコマ送りしていただきたい。

さらにこのカットには、先に挙げた大型カメラも映っており、
また会場の構造からも代々木体育館であることは間違いがない。
断言はできないが、日詰昭一郎もバンダナをしているように見える。












































このカットの最後で宇都宮隆は差し出した左手を引き戻そうとしているが、
その手が戻りきる前に…








カット4)
一足早く、宇都宮隆の左腕はマイクスタンドのところにある。画像:参照)
このカットでも首にアクセサリはかかっていない。画像:参照)
つまり代々木である。




















































というわけで、全てのカットが代々木公演の映像であるにも関わらず、
カット3)だけが、その前後と繋がっていない。
つまり 代々木公演の別テイク=タイプA’ だ、
ということがお分かりいただけただろうか。







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ただ話を戻しますが、このカット3)

大河の中から砂金を拾うようにして手に入れた、貴重な貴重な別テイクではあるものの、
こんな遠景のカット1つだけあっても、
これが15日か16日かなんて判断つかないよ、パトラッシュ…。

なんだか限界にぶち当たったような気もしますが、
多分、ここからが本当の勝負なんでしょうね。

狙い通りに タイプA’ を見つけ出すことに成功したというのに、この敗北感。
こういうのを試合に勝って、勝負に負けたと言うのでしょうか…。
まあ、なんの試合だよ!って話ですが…。


というわけで次回にて、この "血を吐きながら続ける悲しいマラソン”
DVD「FANKS the LIVE 2」編、最終回となる予定です。


んじゃ、また。