2014年4月28日月曜日

速報レポート / ツアー『the beginning of the end』

!Attention!
ネタバレ成分は控えめになっておりますが、
お体に合わない場合はただちに使用を控え、医師にご相談ください。




ついに始まったツアー。
『TM NETWORK 30th 1984~ the beginning of the end』
昨日4月27日、最初の地となる
府中の森芸術劇場での2日目の公演を観てまいりました。





レポートに入る前におことわりを。


実は今回、ミツカワは『ツアーをまっさらな状態で楽しみたい』と考え、
4月22日発売のアルバムもシングルも買いませんでした。
買わないどころか、
試聴すらしませんでした。

ついふらふらと解禁直後に「LOUD」を聴いてしまったことを悔い、
今回は誘惑に負けないため、さらにTMの曲自体を聴かない
『TM断ち』という荒行を行いました。

前エントリーのコメント欄によせてくださった興味深い事例の検証のため、
「Carol (Carol's Theme II)」を聴いた以外は「Maria Club」も「Kiss You」も
「Tomorrow Made New [EXPO ver.]」も無い、
空虚で色彩のない日々…。



ライブ直前の3日間程は、もう禁断症状が出るような状態。

仕方がなく『そうだ!似たようなものを…、似たようなものを聴こう!』と思い、
クリィミーマミのエンディング
「LOVEさりげなく」(※)を繰り返し聴いていました。
        (※)編曲 - 西村昌敏 ギター - 松本孝弘

























    → 結論として、やっぱりTMとはちょっぴり違うような気もします。





しかしそのおかげで、この日は最初から最後まで、
かなり新鮮で様々な驚きを得ることができました。

とまあ、このようにかなり特殊な環境で臨んだ奴の書いているレポートですので、
そこはご了承ください。





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今回は昨年のライブとは異なり “ツアー“ 

しかもまだ始まったばかりなので、
どこまで書いていいのか、正直迷うところです。

というのも、アルバムとシングルが出た時点で、
演る曲目はネタバレしているわけです。
なので、いきなり踏み込んだことを書きますが




「DRESS2」は全てやる。ただし、ウチ1曲は日替わり要員。
            +
 数は少ないが「DRESS2」以外の曲も演奏する。




皆さん気になるのは、やはり「DRESS2」以外の曲だと思うのですが、
その中の1つは、まさかのアルバム「Major Turn-Round」から、あの曲が!

新たな歌詞やメロディーを付加されていて、これはもうLive アレンジを超えて、
ニューバージョンと言っていいのではないでしょうか。
3人だけで演奏したので「DRESS2」のテイストとは異なるのですが
このツアーの見所は、ひょっとするとこの曲かもしれません。


尚、この日(4/27)は「金曜日のライオン」をやらなかったのですが、
ただ「小室ソロコーナー」~「次曲のイントロ」の繋ぎ部分で、
この曲のシンセブラスのリフを弾いていました。





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開演前の舞台には幕が下り、会場にはランダムに既存のTM曲が流されています。
この選曲が「FAIRE LA VISE」「69/99」
「雨に誓って」「月の河 / I Hate Folk」などなど、頭を抱えるほどランダムすぎ!
まあ、ココは日によって違うのでしょうが…。

さて「REASONLESS」を聴いて、
すっかり鬱な気分になったところで、
いよいよ本編スタートです!




まずはスクリーン上映あり。約5分弱。
そして大歓声の中、幕が上がります。


姿を表した舞台セットを見たミツカワは思わず「おぉ」と声をもらしてしまいました。
特に趣向をこらしたとか、奇抜なものでは無く、むしろシンプルなデザインなのですが
「そう来たか!」と思わせるものがありました。


今回は久しぶりに舞台上手に木根尚登、下手に小室哲哉という配置。



これ以降、曲順、演出等はバレ防止のため詳しくは書きませんが
ツアータイトルからも推察できるように、
今回のツアーは昨年のさいたまアリーナと完全に地続きとなっています。

ということで小芝居あり。
ただ今回は役者さんではなく、宇都宮隆と木根尚登が演じることとなります。


いつものこととはいえ、小室哲哉のムチャぶり企画のせいで、
舞台に背を向け、何やらデータを確認しながらパソコンのキーを打つ2人の姿を見ていると、
「TM NETWORKと言えど、
 楽な仕事じゃないんだなぁ」
と感じました。(←率直すぎる感想)





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演奏曲数、少なめ。
しかしライブは2時間。

つまり、
・イントロ ← 長え~よ!
・間奏 ← 長え~よ!
・曲と曲の間のつなぎインスト ← 長え~よ!


アルバム「DRESS2」でのアレンジも十分長いですが(←今、初めて聴きながら書いている)
これに、どこまでがエンディングで、どこからが次の曲のイントロか分らないような
 “つなぎ” のインストが挟まるため、ミツカワとしては大歓迎なのですが、
歌を聴きたい人には微妙かもしれませんね。





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宇都宮隆。
あれだけの大病の後なので、決してまだまだ本調子では無いとは思いますが、
少なくとも舞台上で見る限りは、元気な姿に戻っていました。
歌声はもちろん問題無し!
ハンドマイクで前に出てくるシーンもあり。

ただ先に書いたように、インスト部分が長いため、
しょっちゅう舞台袖にはけていました。



小室ソロコーナーあり。
いつものパターンでいろんな曲のイントロなどを、さわり程度に弾くようなものです。
ただこの日は残念ながら、1台のシンセの高域が音割れを起こしていて、
聴いていて不快な部分がありました。
弾いている本人も左耳のイヤーモニターをいじっている姿が見られ、
おそらく分かっていたんだと思います。

そのためかどうか、全体としてかなり散漫な印象が残りました。



しかし、これが引き金になったのか分りませんが、
この流れからの次曲「Get Wild」冒頭のフレーズサンプリングプレイ中、
(ジャンジャン・ジャンジャンね)で、とんでもない事が!





これは今後、あちこちの会場でやるようなこととも思えないので、
ネタバレを恐れず、はっきり書きますが、

3段積みキーボードスタンドの1番上に置かれた Roland「V-Synth GT」に向い、
小室哲哉、右足を振り上げ





      まさかのハイキック!





観客もどよめきます。

このシンセの置かれた高さは、小室哲哉のちょうど脇くらいでしょうか?
年齢を考慮せずとも、なかなか凄いパフォーマンスだったと思います。
小室哲哉さん、30年目にして新境地!
さぁ、早く吉川晃司のシンバルキックと競演するのだ!





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今回の小室ブースに置かれたシンセは全部で8台。
Studiologic「Sledge」など、ここのところ定番となったシンセばかりでした。

またそのうち2台には昨年と同じように、それぞれiMacが今回は2台ずつ、
計4台が繋がれていたのですが、このiMac、スタンド部分が外され、
おそらく特注のスタンドにより、かなり角度がつけられていました。
(ちょうどノートパソコンを全開にしたような角度)

そのため昨年はともすると
「Live中にネットをする人」
のような画になっていましたが、
今回はなかなか、さまになっていました。

iMacは客席に背を向けていたため、その画面を見ることは出来なかったのですが、
音から判断するに、相変わらず reFX「NEXUS2」は、使われていたようです。 




それと最後の方で気付いたのですが、
ライブ終盤で木根尚登が久しぶりにYAMAHA「GX-1」を弾いていました。
ちょうどDVD化が発表された「Live TOMATO」(88年の方)でも弾いていた、
白いボディのものです。(コレ↓)
























あ、そうそうハーモニカも吹いてましたよ!





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アンコールはありません。

どころか『アンコール!』と叫ぶ余地すら与えられません。
有無を言わせぬ形で、気づいたら終わっています。





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全体としては、まだ『シナリオ通りに一つ一つ進めている』
といった部分が垣間見え、固い感じは拭えませんでした。

これはツアースタート直後であれば、いつのときも同じであり、
この後全国を巡り、どのように成長して還ってくるかを
楽しみに待っていようと思います。




この日、残念だったのは、スピーカーから出てくる音、
いわゆる『ハコ鳴り』がライブ序盤は、あまり良い音ではないように感じたことです。

ただ、ギャーギャーうるさいだけで、芯も、深みも無い印象で、
正直『ああ、こんなものか』と思ったのですが、
それが5曲目の後半くらいから急に音の芯が見え、
腹にバスドラの音がズンズンと響く様になりました。
ひょっとしたら途中で改善されたのかもしれません。



パンフレットは非常に資料性高し。
過去のアルバム1枚ずつに3人それぞれがコメントするなど、
読み物として非常に充実しています。
あまりに充実しすぎて、もう逆に
「今までのパンフは何だったんだよ!」
という怒りが湧いてしまう困った一品です。

なお会場で配布されたリーフレットには、
すでにこのツアーのDVDが発売予定として告知されていました。





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最後に1つだけネタバレします。



おい、誰が「MALIBU」のニューバージョン
なんか作ってくれと頼んだ(笑)!




んじゃ、また。






8 件のコメント:

  1. 私も府中2日目参戦組でした(^^)

    DRESS2は、敢えて聴くどころか買わず…
    しかし、現地でポスターの誘惑に負け購入してしまいました(^^;)
    ですが、ライブ自体は何も聞かない状態で臨みました。

    いや、MTRのあの曲はびっくりでした(笑)
    Incubation PeriodのACTIONの時もそんな感じだったなと思い出しましたね。

    今回はシンプルでしたね。小芝居はタイピングと言う(笑)
    そして、バックはでっかい目の奴が出てきそうな感じでしたね(笑)

    音については悪かったと言う人が多いですよね…。
    私の座席はてっちゃん側だったのですが、去年のさいアリの音が最悪だったので
    然程悪く感じませんでしたが、ウツの声は聴こえづらかったです。

    てっちゃんのハイキックは見物でしたね(^^)
    「いいぞもっとやれ」って思いましたよ(笑)

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    1. >> 私も府中2日目参戦組でした(^^)
      な〜んだ、声かけてくれればいいのに〜(it’s むちゃブリ)


      >> ライブ自体は何も聞かない状態で臨みました。
      げ、自分以外にもそんな人がいたとは…。
      もう『減量して試合に挑むボクサー』みたいな気持ちだったので
      まわりを見渡しながら
      「こんなことやってんの俺だけだろうなぁ」と思っていたのに!


      >> Incubation PeriodのACTION
      あの時、「おお、この曲やるのか」っていうのと、
      「何この曲、知らない」っていうのと
      反応が真っ二つに割れましたよね(笑)


      >> バックはでっかい目の奴が出てきそうな感じ
      それだ!
      なんか既視感あると思ってモヤモヤしてたんだ。
      ジャスワンのPV、最初の一連のカットの感じですね。
      あー、スッキリした。どうもありがとうございました。


      >> てっちゃんのハイキック
      しかし、今からこれを新たな芸風にされても…
      いや、それはそれでアリか?!

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  2. 楽しいレポートを有難うございます。私は初日のみの参加だったのですが、ハイキックは見れず(見落としていただけかもしれませんが、、、)、今後参加する会場で見られればと思います。あt、私は二階席だったのですが、音はそんなに悪いとは感じませんでした(鈍感なあけかもしれませんが、、、)。実は私も「DRESS2」を聞けずに参加したのですが(余裕で買えると思っていたら、、、)、ドラムの迫力はCDでは再現されないんだろうなぁ、、、などと素人ながら思っていました。今回は理屈抜きで感動したのと、初日とは思えない完成度だったなぁと思いました。あとは大阪と国際フォーラムで参加しますので、今後が楽しみです。もちろん、Season2以降も。

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    1. >> 楽しいレポートを有難うございます。
      とんでもございません。こちらこそありがとございます。


      >> 二階席だったのですが、音はそんなに悪いとは感じませんでした
      なんだか位置によってムラがあったみたいですね。
      位置によっては歌が聴こえづらいという人もいたみたいです。
      僕の位置では歌は完璧だったんですけどね。
      まぁそういう “ムラがある” っていうのは、やっぱりよくないなと。


      >> 実は私も「DRESS2」を聞けずに参加したのですが
      あれ?、意外と聴かずに行った人多いんだな。
      でも、おかげで往年のツアーをはるかに超える、
      ライブアレンジだらけのショーを楽しめたってことですよね!


      >> 初日とは思えない完成度だったなぁと思いました。
      よくよく思い返してみるとアンコールもMCも無い、
      ゆるい部分が一切無い『完全にパッケージングされたツアー』なんて、
      それこそCarol以来じゃないですか?
      30周年の記念ツアーにこんな強面のもの持ってくるなんて、
      ちょっと他のバンドでは考えられないですよね。


      >> 国際フォーラムで参加します
      国際フォーラムでお会いいたしましょう!

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    2. 今日の大阪初日に行ってきました。府中初日は二階上手側で、今日は一階中央上手側でした。先週とは音の印象が随分変わっていて驚きました。特に耳が慣れるまでは一階の方が音のバランスが悪いように感じました。ポコ太さんのおっしゃる通り、場所によってムラがあるようです。まぁ、三人揃って元気に素晴らしいライブをやってくれるだけで満足なんですけどね。あと、ハイキックを見れて感激でした。あとはフォーラムだけです。お会いできるのを楽しみにしています。

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    3. おお!わざわざレポート、有り難うございます。

      なんでも大阪初日は開演前に「Tomorrow Made New」が流れたそうで、
      これは国際フォーラム期待できそうですね!(←何を期待してるんだ、俺は)


      >> 場所によってムラがあるようです。
      まぁそもそも無理な話なんでしょうけどね。特にこういう攻撃的の音になると。
      こちらも国際フォーラムには期待したいところです。


      >> ハイキック
      ついに持ちネタと化しましたか(笑)


      >> お会いできるのを楽しみにしています。
      こちらこそ楽しみにしております。

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  3. 「ブレない男」と「クリーミーマミ」しか理解できなかった発言の者です。
    ポコ太さんのブログを千分の1も理解できないと言うのは私に少しでも音楽の素養があれば、ただでさえ面白いポコ太さんのブログが千倍楽しめるだろうという意味でクレームじゃないですから。
    サービス精神旺盛なポコ太さんを傷つけた罰として「LOVEさりげなく」をヒトカラしに行ってきます!
    これからも楽しいブログを期待してます。
    私も少しは勉強します。

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    1. 先日は、大変お騒がせいたしました。


      >>クレーム
      いえいえ、全然そんな風には思っていませんよ。
      むしろその2つの方が、このブログの本質に近いかも…。

      あ、でも分らないことがあったら、どんどんツッコんで下さい。
      何せ基本的に僕マゾなので、クレームなんてむしろご褒美…ゲフンゲフン。



      そうそう「クリーミーマミ」といえば
      「美衝撃 (ビューティフルショック)」「魔法の砂時計」「ハートのSEASON」
      の3曲を強くお勧めいたします(真顔)。

      ぜひこの3曲をレパートリーに加え、
      今から魔法のアイドルデビューを目指し精進に励んでください。
      吉報、お待ちしております。


      今後とも、よろしくお願いいたします。

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